『五月病』=『ウツウツ型(気うつ)』?
五月にちなんで、『五月病』の話題から初めてた、ウツウツ型(気うつ)のコーナー。
スコア表 ⇒おすすめ食材と進んできましたが、ここで一つ重要な問題があります。
五月病=ウツウツ型なのか?
五月病の歴史は、『症例の最初の医学会での発表は、1961年にアメリカの精神科医が入学から1か月ほど経過した大学生に見られる無気力/無関心など軽いうつ症状を報告した。』のが始まりだそうです。
主な症状は、『抑うつ、無気力、不安感、焦りなどが特徴的な症状である。主訴には、不眠、疲労感、食欲不振、やる気が出ない、人との関わりが億劫などが多い。』です。
現代医学では、適応障害やうつ病として扱われることが多いとされますが、『現代医学のうつ状態』=『漢方の気うつ』なのでしょうか?
ウツウツ型のスコア表に戻ると、評価項目は、『①悶々として楽しめない、②落ち込んでいる。緊張しやすい/焦りや不安。③憂いやすい/気持ちが弱い。④恐れを感じやすい/驚きやすい。⑤脇肋部や乳房が脹れて痛む。⑥理由なくため息をつく』です。
項目が多くなってきたので、表にまとめます。
ウツウツ型では、疲労感の部分に関して、カバーが弱いのでは?
(気持ちが沈んでいると、疲れやすいということはあるでしょうが……)
| 共通 | 共通でない? |
五月病 | 症状:抑うつ、無気力、不安感、焦り 主訴:不眠、食欲不振、やる気が出ない、人との関わりがおっくう | 疲労感 |
ウツウツ型 | ① 悶々として楽しめない②落ち込んでいる。緊張しやすい/焦りや不安③憂いやすい/気持ちが弱い。④恐れを感じやすい/驚きやすい⑥理由なくため息をつく | ⑤脇肋部や乳房が脹れて痛む |
中医のスコア表は、中国の学会のものを使っていますが、製作者も意図的に疲労感を含まない形で分類しているように感じています。
この部分は、実際の漢方臨床にかなり影響する部分であると感じていますので、いささか強引ですが次回への前振りです。