皇后暗殺の下手人は??
前漢の時代のことです。
霍光は、漢の最盛期を担った武帝が最も信頼した重臣です。
彼の身内である霍去病は、異民族の平定に大きな武勲を立てた名将でした。一説には、銀河英雄伝説の帝国側の主人公・ラインハルトのモデルの一人ではないかとの話もあります。
武帝時代の重臣であった霍光は、次の皇帝の時代にも大きな権力を持ちました。
その皇帝が若くして崩御した後、大将軍であった霍光は次の皇帝を立てますが、その皇帝が無能であることが分かると27日で皇帝の地位から追い落としてしまいました。
そして、またまた皇帝が空席となります。
霍光は、以前に廃嫡された武帝の王子の血筋を探し出し、彼を皇帝の座に着けます。
その皇帝が、漢の宣帝です。
宣帝は皇帝となる前に、既に許平君という女性と結婚しており、彼女も宮廷の住民となりました。宣帝は、民間で苦労を共にした愛妻・許平君を皇后にします。
皇帝がめまぐるしく交代していく中で、常に重臣として君臨し、皇帝の地位さえも自由にできる霍光。実質的に政治を行う霍光の権威は、並ぶものがないものでした。
霍光自身は身を慎み人望もある人物でしたが、彼の一族は権威をかさに着て横暴な振る舞いが目立つようになります。
霍光の妻・霍显には愛娘がいて、名前を霍成君といいました。
霍显は、『わが娘を皇后にしたい』と思うようになります。
権勢並ぶものなき重臣中の重臣の娘が、邪魔な女のせいで皇后になれない。今の皇后は、もともとは身分の卑しい市中の出身である。
なんとかして皇后を除き、自分の愛娘を皇后に!
美貌で成り上がった霍显。その胸に芽生えた良からぬ思いは、子供への偏愛と野心を栄養に育っていくのです。
そんな中、皇后・許平君が妊娠し、出産の日が近くなってきました。
お腹の中の子供が男の子であれば、今後は邪魔な存在になります。
そして、古代の出産は文字通りに命がけ!つまり、お産で亡くなっても、疑われることは少ないとも言えます。
皇后の運命や、いかに!?
そして、霍显が選び出した暗殺者とは?
宮廷を巻き込んだ陰謀劇・皇后暗殺事件の幕が開くところで、次回に続きます。
・・・、・・・、
背景の説明だけで、1回分かかってしまいました
(;><)