皇后暗殺事件、下手人は女医!

  【あらすじ】
 後漢の時代、絶大な権勢を誇った重臣・霍光。彼の妻は、自分の娘を皇后にするため、許皇后の毒殺をたくらみます。宮廷の女医・ 淳于衍は、出産の気に乗じて毒薬を飲ませ、皇后の命を奪ってしまいます。
 
 
  宣帝は、陰謀に巻き込まれた皇族の血筋で、霍光によって民間から皇帝の地位につきました。民間にあった時代から苦労を共にした愛妻・許皇后の突然の死、宣帝は悲しみ、また怒り、宮廷医たちを捕らえて原因の追及を始めました。
  捕まった宮廷医の中には、淳于衍の姿もありました。
 
  皇后暗殺を指示した霍光夫人は、淳于衍が捕まったと聞いて大いに驚きます。淳于衍の口から、毒殺の真相が漏れるかもしれません。恐怖にかられた彼女は、霍光に真相を告げます
  事件の重大さに、霍光も大いに驚きます。しかし、すでに起こってしまったことは、どうしようもありません。結局、手をまわして皇后毒殺事件の調査を中止させました。
  それから暫くして、霍光の娘・霍成君が宣帝に嫁ぎ、皇后になります。霍光夫人の野望は、成し遂げられてしまったのです。
 
  しかし、宣帝と霍成君の仲は、冷めたものでした。
  霍成君は皇子を産まず、宣帝は暗殺された許皇后の遺した皇子を厳重に保護し、跡継ぎにしようとします。
 
  やがて、権勢を誇った霍光も他界し、支柱をなくした霍一族は謀反をくわだてるようになります。宣帝は、密告を通じてその動きを知り、直ちに霍一族と関係者を捕らえます
  皇后毒殺の下手人であった淳于衍も捕らえられ、ついに皇后暗殺の詳細が明らかになりました。
  怒り心頭・恨み骨髄の宣帝は、霍一族とその関係者を誅殺し、その数は1000家を下らなかったとも伝わります。
 
  名医として宮中にその名を知られた淳于衍
  彼女は、皇后毒殺の犯人として、その名を歴史にとどめています