黄帝内経と天使の羽

 

  前回は、日本鍼灸の立役者の一人、杉山検校の高野山の墓石についてお届けしました。

  彼が編み出した『管鍼』は、痛くなく針を打つ手段です。

 

  いつの時代も、痛いのは嫌なもの。

  私も医師をしていますが、注射を打たれるのは、幾つになっても嫌いです。ガーン

  特に、小児に対する注射は大変です!

  中でも、全力、全身全霊で暴れられると、点滴ができないだけでなくいろいろ危険です。

         ..・ヾ(。>д<)シ 

 

  以前に読んだ本の中に、海外の小児科での痛くない注射の方法がありました。

  仰向けになって、軽い羽根をイメージし、その羽を口で噴き上げる感じでゆっくり息をします。そうすることで緊張が取れて注射や点滴をしやすく、痛みなんかにも軽くなるのだとか?

  文献を見つけられませんでしたが、『天使の羽』とか、そんな名前がついていたと記憶しています。確か、救急関連の本のコラムだったかな?

 

  鍼灸でも、呼吸に合わせて針を打つ方法があります。

  これは、中国最古の医学書のひとつ・『黄帝内経』にも載っています。

  黄帝内経の素問に、呼吸のタイミングと針の打ち方に関する記載があります。

  実は、この方法を注射や点滴に応用することで、より痛くないやり方があります。

  私も試してみましたが、ケッコウ評判が良いです。

 

  黄帝内経と天使の羽、東洋と西洋の医学で、意外な共通点があるかもしれない。