名は体を表す
~“中”は“おなか”~ 建中湯
“中”は、おなか。
腹部/消化吸収の機能などに効く薬であることを示すネーミングです。
先に、『補中益気湯』を分析し、『お腹すっきり、元気マシマシスープ』であると言いました。では、他の薬はどうだろう??
『大建中湯』
この処方を分析すれば
『大』は、大中小の大。非常に。
『建』は、建て直す。
『中』は、おなか。
『湯』は、スープ。
以上を合わせて、『効き目ばっちり!弱ったお腹を立て直すスープ』
近年は外科系でよく用いられる処方で、手術後の腸閉塞などに使われます。
また、冷えてお腹が痛むときにも使われます。
『看板に偽りなし』の名処方です。
『小建中湯』
『小』は、大中小の小。やさしく、ぐらいに考えて良いかも。
『建』は、建て直す。
『中』は、おなか。
『湯』は、スープ。
以上を合わせて、『やさしく効く!弱ったお腹を立て直すスープ』
腹痛、特に胃腸虚弱の小児によく使われます。『小建中湯の小は、小児科の小』とまではい言いませんが、よく効く薬です。また、味が甘いのも、小児科にピッタリかも?
『中建中湯』
大建中湯と小建中湯を混ぜて、使います。大+小は、中!
この2つの薬は、生薬・膠飴が重複しており、そのままで混ぜると膠飴(水飴みたいなもの)が多くなりすぎます。
その為、大建中湯と桂枝加芍薬湯を混ぜるのが良いです。
漢方薬の名前は、読み方さえ知っていれば、処方名を見た瞬間に使い方までわかってしまうものが結構あります。
まさに、名は体を表す!!