産婦人科漢方

   ~更年期障害~

 

  知人から頼まれたので、更年期障害に関連した記事を書きます。

  まずは、女性と年齢の関係に関して、

  中国の古典には、次のように書かれています。

 

 

  女性にとっての節目は、『7の倍数』!

  現代でも通用しそうな話です。

 

  元ネタは、漢方の最初期の重要古典である、『黄帝内経』

  これが書かれたのは、中国の前漢(紀元前202-紀元後8年)よりも以前!とされます。

  古代中国人の観察眼には、まことに頭が下がるおもいですが、

  男性の節目は、『8の倍数』であるとされます。

 

  日本産科婦人科学会では、

閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。』 とされます(注1)

 

  同HPでは、症状は大きく3つに分けられており、

  ① 血管の拡張と放熱に関する症状

  ② その他の様々な身体症状

  ③ 精神症状               があります。

  『様々な身体症状、精神症状』などと書かれているぐらい、ありとあらゆる症状が起こりえます。

 

  治療として、

  ① ホルモン補充療法

  ② 漢方薬

  ③ 向精神薬

     が挙げられており、

  現代でも、漢方治療は更年期障害で悩む方々の大きな助けになっています。

 

  先輩の漢方医の話では、

  更年期の時期や症状は、母親に似ることが多いのだそうです。やはり、遺伝的な要素も大きいのでしょうか。

  漢方では、『更年期と言えば、加味逍遙散』というぐらいに加味逍遙散がよく使われます。

  次回、加味逍遙散に関する話をする予定です。

 

(注1)日本産科婦人科学会 HP

http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=14