漢方の診察
漢方薬を選ぶ際に、漢方的な診察を行います。
当院では、問診/脈診/舌診/腹診などをしています。
これらの診察で得た情報を基に、最適な治療法を考えます。
問診
疲れや冷え、生活での様々な変化などを詳しく問診します。
脈診
脈をみます。中国の伝統医学では、特に重視されます。
舌診
漢方的な診察では、舌の苔/舌の裏の静脈/舌の色/舌の形 などが重要なサインになります。
腹診
日本の漢方では、江戸時代に腹部の診察が大きく発展しました。私は、日本漢方の確立に重要な役割を果たした流派『古方派』で、腹部の診察を学びました。
漢方薬を選ぶ際、非常に重要な情報源になります。
以上のような詳しい診察を基に、もっともふさわしい治療法を考えます。
初診では、2週間程度の処方をする場合が多いです。
漢方では、診断と治療は表裏一体の関係です。
治療に対する反応を注意深くみながら、その時に合った治療を考え、柔軟に方針を組み替えていくことが特徴です。
治療の効果を確認しながら、治療を進めていきます。
また、必要に応じて現代医学的な検査も行います。
エキス製剤と煎じ薬
当院は、エキス製剤と煎じ薬、両方の療法に対応できます。
ご希望に合わせて、エキス製剤と煎じ薬の使い分け、またはエキス製剤と生薬の組み合わせでの治療を行っています。
エキスと煎じ薬の違いは、お店で買う既製の服とオーダーメイドの服の違いを考えるとイメージしやすいと思います。
以下のような特徴があります。
エキス製剤 | 煎じ薬 | |
---|---|---|
形状 | 工場で生薬を煎じた薬剤を粉状にしたもの | 生薬を煎じる |
管理 | 簡単 | やや難 |
生薬の調整 | 細かい調整は困難 | オーダーメイドが可能 |
品質 | 安定、均一 | 保存状態などによる違いあり |
薬局の対応 | 広く対応可能 (取り寄せが必要な場合あり) |
限られる |
効果 | 安定、均一 | 同量でならエキス製剤の2割増しと言われる |
医療保険 | 対応可能(種類に制約あり) | 対応可能(種類に制約あり) |
煎じ | 不要 | 必要 (自分で煎じる、または煎じ代行を利用) |
シェア | 多い | 少ない |
持ち運び | 簡単 | 困難 |
エキスと煎じ
古来、中国系の伝統医学では、煎じ薬、丸剤、散剤、膏剤などいろいろな形で生薬を用いて治療を行ってきました。
現在の日本では、エキス製剤が主流になっていますが、煎じ薬での治療も医療保険で行うことができます。
以下、エキス製剤と煎じ薬の特徴をまとめました。
当院では、煎じ薬の調整やエキス製剤の併用などを通じて、その時の状態に合わせた治療を心がけています。
服薬に関する疑問などがあれば、メールにてお問い合わせください。
返信が遅くなることがあります。予めご了承ください。