阪急神戸線「夙川駅」より徒歩約2分、西宮市羽衣町の「漢方内科・内科しずかクリニック」です。

漢方の診察

漢方の診察

漢方薬を選ぶ際に、漢方的な診察を行います。
当院では、問診/脈診/舌診/腹診などをしています。
これらの診察で得た情報を基に、最適な治療法を考えます。

問診

問診

疲れや冷え、生活での様々な変化などを詳しく問診します。

脈診

脈をみます。中国の伝統医学では、特に重視されます。

舌診

漢方的な診察では、舌の苔/舌の裏の静脈/舌の色/舌の形 などが重要なサインになります。

腹診

腹診

日本の漢方では、江戸時代に腹部の診察が大きく発展しました。私は、日本漢方の確立に重要な役割を果たした流派『古方派』で、腹部の診察を学びました。
漢方薬を選ぶ際、非常に重要な情報源になります。

以上のような詳しい診察を基に、もっともふさわしい治療法を考えます。



初診では、2週間程度の処方をする場合が多いです。
漢方では、診断と治療は表裏一体の関係です。
治療に対する反応を注意深くみながら、その時に合った治療を考え、柔軟に方針を組み替えていくことが特徴です。
治療の効果を確認しながら、治療を進めていきます。
また、必要に応じて現代医学的な検査も行います。

エキス製剤と煎じ薬

当院は、エキス製剤と煎じ薬、両方の療法に対応できます。
ご希望に合わせて、エキス製剤と煎じ薬の使い分け、またはエキス製剤と生薬の組み合わせでの治療を行っています。
エキスと煎じ薬の違いは、お店で買う既製の服とオーダーメイドの服の違いを考えるとイメージしやすいと思います。
以下のような特徴があります。

エキス製剤 煎じ薬
形状 工場で生薬を煎じた薬剤を粉状にしたもの 生薬を煎じる
管理 簡単 やや難
生薬の調整 細かい調整は困難 オーダーメイドが可能
品質 安定、均一 保存状態などによる違いあり
薬局の対応 広く対応可能
(取り寄せが必要な場合あり)
限られる
効果 安定、均一 同量でならエキス製剤の2割増しと言われる
医療保険 対応可能(種類に制約あり) 対応可能(種類に制約あり)
煎じ 不要 必要
(自分で煎じる、または煎じ代行を利用)
シェア 多い 少ない
持ち運び 簡単 困難

エキスと煎じ

古来、中国系の伝統医学では、煎じ薬、丸剤、散剤、膏剤などいろいろな形で生薬を用いて治療を行ってきました。
現在の日本では、エキス製剤が主流になっていますが、煎じ薬での治療も医療保険で行うことができます。
以下、エキス製剤と煎じ薬の特徴をまとめました。

エキス製剤について  click here
エキス製剤の特徴

現在の日本で広く用いられている治療法です。
工場で、生薬を煎じた液体をスプレードライなどの方法で粉末状にしたものです。
平成24年の段階で、一般用医薬品として、294処方、医療保険の適応となるのは148処方です。
エキス製剤は、家庭で煎じる必要がなく保存も簡単で、品質が安定しているために現在の漢方治療の中心になっています。

特に医療保険の適応となる処方は、長い臨床の歴史で膨大な実地検証を経た選りすぐりの名処方ぞろいです。これらの処方をしっかりと使いこなすことは、漢方治療の基礎として非常に重要です。日本の漢方では、「方証相対(症状と治療薬を直接結び付ける形で診断と治療を行う方法)」が重視され、その時々の症状にあった過去の名処方を正確に選び出して使用することが重視されてきました。使用する過去の名処方に関しては、使用法に関する研究も積み重ねられており、使用の目安なども整理されている場合が多いです。また、エキス製剤の形で服用するため家庭で煎じる必要もなく、現代の社会にあった漢方薬です。

昭和の名医・藤平健先生は、エキス製剤の利点を次のようにまとめておられます。

  1. 煎じ薬と比較して服用の手間が省ける
  2. 質の均一化が実現され、用薬が厳密になる
  3. 調剤に時間を要しない
  4. 調剤の際の間違いが少ない
  5. 薬をあわせて用いる際に分量比の変更が簡単
  6. 病態が複数ある場合、時間を変えて薬を服薬することが容易
  7. 生薬に比較して保存に場所をとらない
  8. 生薬に対して保存の際の虫の害が少ない
  9. 携帯に便利

これらの特徴は、現代社会の状況に非常に合ったものです。

エキス製剤の問題点

しかし、残念ながら、エキス製剤にも問題が無いわけではありません。

エキス製剤は、決められた用量の生薬を煎じた後に粉末状に加工しているため、臨床の現場で生薬の細かい変更ができません。

また、複数のエキス製剤を組み合わせて用いる際、重複してしまう生薬が出やすいことも問題です。例えば、生薬の一種であるカンゾウは多くの漢方エキス製剤に含まれているため、エキスの漢方薬を複数組み合わせた場合には分量が多くなりやすいことが挙げられます。更に、もともと散剤や丸剤として用いられていた漢方薬もエキス製剤として用いられています。これは、生薬に含まれる有効成分の吸収の点からも疑問が持たれます。

また、基本となる処方の問題もあります。歴史の長い有名処方は、様々な名医によって調整が行われ、基本となるレシピも何種類か存在する場合があります。現在のエキス製剤は、昭和期に定められた処方が中心となっています。しかし、その際に中心となった医師たちが、自身で用いていた処方は、現状のエキス製剤と異なっている場合もあります。

実際の使用に当たっては、これらの点に注意して的確に処方する必要があります。

まとめ

問題点もいろいろとありますが、エキス製剤は、現在の漢方治療の中心となる優れた治療法です。

当院では、エキス製剤の使用に際して丁寧な指導を心がけています。例えば、女性の状態は月経の周期などで大きく変化するため、その時の症状に合わせてエキス製剤の組み合わせを変更しつつ使い分けるなどの臨機応変の対応が可能です。

また、経過の長い症状や複雑な病態の症状に対して、主となる処方とサポートの処方を組み合わせて治療するなどの方法を通じて、より状態にあった治療が出来るように努力しています。

煎じ薬について    click here
煎じ薬の特徴

各々の生薬の量を調整して組み合わせ、煎じて服用する治療法です。

症状に合わせて生薬の細かい調整が可能で、完全にオーダーメイドの治療が可能です。また、過去の名医のオリジナルレシピを基にした処方も可能で、当院では主に昭和における漢方復興の立役者である大塚敬節先生の処方や有名な古典を基礎として処方をしています。

当院では、医療保険に対応した形で煎じ処方を行っています。医療保険に収載されている生薬以外は、保険を用いて処方することが出来ません。

煎じ薬は、生薬を煮出す必要があります。自宅で煎じることが難しければ、煎じやパッキングを代行するサービスを行っている薬局もあります。具体的な方法や費用に関しては、個々の薬局にお問い合わせください。

煎じ薬の問題点

煎じ薬は、本格的な治療法ですが、以下のように不便な点もあります。

分量が多くなりやすく、保存状態によって生薬の品質にも影響が出る場合があります。調剤の際に時間がかかる、煎じる際に時間がかかり、煎じた後に長期保存することが難しい、特有のにおいなどの問題がある、時間に合わせた服薬の調整が困難、携帯性が悪い、などの問題があります。

まとめ

煎じ薬は、細かい調整が可能ですが、手間や保存等の点でいくつかの問題点があります。
本格的な治療法をご希望の方は、ご相談ください。

当院では、煎じ薬の調整やエキス製剤の併用などを通じて、その時の状態に合わせた治療を心がけています。
服薬に関する疑問などがあれば、メールにてお問い合わせください。
返信が遅くなることがあります。予めご了承ください。

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