小児漢方
~夜泣き~
小児は、なかなか大人の言うことを聞いてくれません。
夜泣きが続いたりすると、ご家族もゆっくり眠れずに消耗してしまいます。
保険治療の病名で夜泣きに適応がある漢方薬をまとめてみました。
処方 | 小建中湯 | 抑肝散 | 甘麦大棗湯 |
特徴 | 虚弱体質 腹痛が多い | 怒りっぽい 腹部動脈の拍動を触れる (胃腸が弱ければ、 抑肝散化加陳皮半夏) | 興奮しやすい 寝つきが悪い 寝ぼけてあくび 夜中に泣きじゃくる |
小建中湯
小児の胃腸虚弱や疲れやすいなどによく用いられる処方です。腹痛を起こし易い場合が多いです。
あまくて飲みやすい薬です。
甘麦大棗湯
神経の興奮したものを鎮静させ、ひきつけなどの症状を緩解させる作用があります。
生薬の構成は、甘草・大棗・小麦というシンプルなもの!
特に理由なく悲しくなったり、少しのことで泣き出したり、不眠やヒステリーなどの症状にも有効であるとされます。あくびが多いのも、特徴の一つとされます。
抑肝散
最近は認知症で有名になった漢方薬ですが、小児にも用います。
漢方では『肝』の機能は怒りと関係があるとされ、怒りっぽいのが目標です。
歯ぎしりも目標になります。
胃腸が弱い場合には、抑肝散加陳皮半夏を使います。
他にも、体質に合わせていろいろな漢方薬を用います。
小児に使う場合には、年齢や体重に合わせて分量を調整します。
詳しくは、医師にご相談ください。