小児漢方 ~喉・首・耳の炎症~
お子さんが、『喉を腫らしやすい、耳の炎症が起きやすい』と悩んでいる、そんなご両親に朗報!になるといいなァと思いつつ、今回の記事を投稿します。
一昔前に、『小児腺病性体質』と呼ばれた体質があります。首のリンパが脹れやすい、体力がない、神経質、そんな小児のことを指す俗語で、現代医学的には、正式な病名ではありません。
そんな時によく使われる漢方薬が、『柴胡清肝湯』です。
柴胡清肝湯は
『肝・胆・三焦』の『風熱』を治す、とされますが、これは咽頭/頚部/耳前/耳後/耳中などの炎症を治すことです。
一般に、体系はやせ形で、肌のツヤが悪く、腹部の筋肉がつっぱっています。肌の感じがケッコウ特徴的だと感じています。
診察上で興味深いのは、くすぐったがり! 腹部を診察するとくすぐったがって動き、笑い出し、診察が困難なこともあります。
そのつもりで話を聞いて診察してみると、意外と多いものです。
ちなみに、青年期の『腺病質』体質の改善で用いられるのは、『荊芥連翹湯』です。
『腺病性体質』などというと、前時代的な言葉で、現代医学的には意味のない用語のように感じられます。しかし、そのつもりでよくよく話を聞いてみると、意外と典型的なお悩みが出てくることがあります。
実際に使用してみると、『熱を出すことが少なくなった』などということがあります。
子供は、漢方薬に対する反応が素直なことが多いと感じています。『最近、元気になってきた』などという話を聞けるのは、漢方で小児科を見ることの醍醐味ですね。
実際の使用に関しては、小児の年齢や体重で容量を調整する必要もあり、他の漢方薬などとの相性もあります。詳しくは、経験のある医師にご相談ください。