漢方薬の飲み方
~より良く効かせる飲み方~
漢方を学び始めたこと、元日本東洋医学会長の松田先生から教えていただいたこと。
かかりつけの患者さんが、風邪をひいて来院。
診察して処方したのは、おなじみの『葛根湯』
次の診察で、『前の薬は効かなかった』とのこと。
よくよく話を聞いてみれば、その患者さんの仕事はタクシー運転手。クーラーをガンガンにきかせた車内で、粉のエキス剤を水で飲んでいたとのこと。
キチンとした飲み方を指導したところ、その次の診察で来院した際には、『前の薬はよく効いた』とニコニコだったそうです。
では、その飲み方とは??
風邪で煎じ薬、またはエキス製剤をお湯で溶いて飲む場合
①飲み加減の温かさになったところで、飲む。
②飲み終わって少し経って、熱い薄い粥を少し食べて、薬力を助ける。
③布団をかぶったり、衣類を調整して、全身から汗がにじむ程度に調節する。
大汗をかかないように、適宜調整する。
④汗が出て調子がよくなったら、OK!
⑤果実、冷たい飲み物、粘っこいモノ、ヌルヌルしたもの、肉、うどん、ニンニク
ニラ、ねぎ、酒、乳製品、においの強いモノ は避ける。
(注1)
・・・、・・・、ケッコウ、めんどくさい!?
(;^ω^)
でも、上手く使えば、実際に驚くほどの効き目です。
私自身、風邪気味の時などは、出来るだけこの方法で飲むようにしています。
他にも、エキス製剤の場合には、製造の過程で失われる成分を上手に加えることで、更に効き目がUPします。
また、飲み方に関して、安全重視のために敢えて抜いている内容もあります。
詳しいことは、漢方に通じた医師や薬剤師にご質問ください。
実は、この内容に関しては、いろいろな議論があります。
これは、中国とインドの文化の違いなどにも通じる、なかなか根の深い問題です。
話が長くなりますので、次回に続きます。
(注1)
大塚敬節.臨床応用傷寒論解説.創元社 より、ブログ主が改変