体質別養生法 ~ビショビショ型(痰湿)~
ビショビショ型(痰湿)の養生法ですが、
そもそも、『痰湿』って、何??
まずは、『痰』と『湿』についてお話します。
中医学では、『痰』や『湿』は、『邪』であると考えます。
『邪』とは、ぶっちゃけて言えば、人体にとって悪いものです。
『痰湿は、体内の水分代謝に関係した有害なゴミ。』、おおざっぱにまとめると、こんな感じ?
特に、女性では痰湿がたまりやすいとされます。
『湿が水になり、水が飲になり、飲が痰になる』とされますが、あまり細かく突っ込むと混乱するので、大雑把にいきます。
『痰』は、平たく言えば、『体内のゴミ』みたいなものです。健康維持にとって欠かせない『気』の働きを妨げ、機能単位である『五臓』の機能に悪い影響を与え、体のあちこちに溜まって様々な症状を引き起こします。
また、『怪病は痰のせい!(難しい病態をみたら、痰の関与を疑え)』と言われます。『痰』には、形のある痰と形のない痰があるとされますが、あまり深入りしなくて良いでしょう。
『湿』には、2種類あります。
①体外からの湿: 湿気などで、外から人体に侵入して異常を引き起こします。
日本の梅雨のシーズンは、こちらのタイプですね。
②体内からの湿: 体内で生じた、病的な生産物。
体内の湿は、『脾』(消化吸収)の機能が落ちてくると生じやすくなります。
体内・体外の質は、お互いに影響を与え合うことがあります。
湿も、体の正常な機能を妨げます。
ビショビショ型(痰湿)の人は、太っていることが多いです。
中医では、『太っていれば、痰湿が多い』と考えます。逆に、体質がビショビショ型の人は太りやすいとも言えます。
ちなみに、『痩せている人には、内熱型が多い』とされますが、こちらは機会があれば。
ビショビショ型(痰湿)の方は、睡眠に影響が出やすいのが特徴です。
特に、寝返りが多くなるのが特徴です。
また、朝の8~9時ごろに疲れやを感じやすく、スッキリしない感じで、もう一度眠りたい気になることが多いです。
痰湿は、重く汚れていて、粘りやすいという特徴があり、エネルギーの流れを阻害するため、体が重くて疲れやすいとされます。
特に、『脾胃』(消化吸収の機能)との関係が注目されています。
次回以降、食べ物など、ビショビショ型の具体的な養生法をお届けします。